田村と加藤と正捕手の行方

加藤がチームに安定をもたらす

後半戦絶好調のマリーンズ、そんなチームにあって井口監督の称賛のコメントを多く集めるのが今季途中にドラゴンズからトレードで加入したキャッチャーの加藤。
最近ではスタメンマスクはほとんど加藤で、田村はベンチを温めることが多くなっています。
確かに後半戦の好調はキャッチャー加藤と無関係ではないでしょう。

後半戦は15勝6敗4分け、課題だったチーム防御率は 前半戦終了時に4点台でしたが現在は3.81にまで改善しています。
中でも被本塁打も前半戦は1試合当たり1.13本でしたが、後半戦は0.76本と如実に減少しています。
この被本塁打数の改善が防御率の改善に大きくかかわっているのは容易に想像できます。

加藤のリードの特徴としては比較的外角中心かなと思っています。
一見消極的なようですが、大事なのはどんどんストライクゾーンで勝負していること。
後半戦は外角のボールでどんどんストライクを取って投手有利のカウントを作っていく、そういうリードが目立ちます。
結構インコースを要求する田村とはその辺が違うかなと今のところ見ています。

そして加藤バズーカと称される強肩も大きな武器。
投手としてもある程度は加藤がアウトにしてくれるので打者に集中できるのはありがたいでしょう。
キャッチング、ブロッキングも水準以上で、今のところ加藤の加入はマリーンズに大きな利益を生み出していますね。

加藤は正捕手なのか?

ただ今やマリーンズの正捕手は加藤かと聞かれるとそんなことはないと思います。
その最大の理由はやはり打撃。
今週は12打席無安打、打率は1割台前半と低空施行を続けています。
おそらくドラゴンズで出番を失っていた最大の理由もこの打撃で、確かにDH制のないセリーグでは8番9番がどちらも投手みたいな感じですから、守備力が同じもしくは多少劣ったとしても打撃がいい別の捕手を使うでしょう。
そう考えると今の井口監督が8番藤岡を頑なに動かさないことも合点が行きます。
今シーズンは打率も出塁率も優秀な藤岡を加藤の前に置くことによって、藤岡が出塁したら無死または一死の場面なら加藤に送りバントでチャンスで荻野へ、二死で仮に加藤がアウトになってもその次の回は荻野からの打順にすることができますので。
キャッチャーはしっかり守れればOKで打撃は二の次という意見を否定する気はありませんし実際そんな使い方をされていますが、じゃあ全く打てなくてもいいとも思いません。
加藤を正捕手と呼ぶにはバットでもチームに貢献する必要があるでしょう。

そして加藤のキャッチャーとしての能力は確かにいいものがありますが、それもいずれ必ず他球団に研究されます。
パリーグ各球団もドラゴンズの加藤のデータは多少あるはずですが、それをそのままマリーンズの投手陣に応用することはできませんので、マリーンズの投手をリードする加藤としてのデータはこれから蓄積されていくでしょう。
なので私は、今の加藤は田村をはじめとする元からいたキャッチャーとのちょっとしたリードの違いとそのギャップで抑えられている、という要因も多少はあると考えています(もちろん基本的には加藤のリードは優れていると思っていますが)。
とにかく何が言いたいのかというと、私はこのまま順調にキャッチャー加藤だけで乗り切れるほどパリーグ制覇は甘くないと思っており、優勝のためには田村の力が必要だと考えています。

ここ数年目立ったライバルもおらず正捕手として君臨していた田村ですが、強力なライバルが出現したのは今回が初めての経験でしょう。
井口監督も何度も加藤を称賛するコメントを出すのは田村の危機感を煽り尻に火をつける気持ちもあるはずです。
ただそれは田村がこんなことで腐る選手とは思っていない証拠。
今は冷静にベンチから試合を見つめ、そして色々と考えることは、若くして正捕手となった田村にとって選手として成長するには必要なこと。
お互い切磋琢磨しつつ、田村と加藤の両輪でパリーグ制覇まで突っ走ることを期待しています。

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