井口監督の著書「もう下剋上とは言わせない」を読んで

井口監督3年間の軌跡

本日26日発売された井口監督の著書「もう下剋上とは言わせない ~勝利へ導くチーム改革~」、さっそく読みました。
井口監督が現役引退後すぐにマリーンズの監督に就任した時から昨シーズンの戦いまでの3年間の軌跡を井口監督目線で振り返っています。
先日の山室元社長の本に引く続き、マリーンズ関連書籍ブームです。

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まず読むのが簡単な本だと思います。
ページ数は149ページとそこまで多くありません。
この3年間、特に昨シーズンのマリーンズの試合を見続けた人にとっては、あの試合あの場面だと思い出されることも多くスラスラ読めると思います。
私は大体1時間ちょっとで読み終えました。

本書は大きく分けて4部構成になっています。
まず第1章は監督就任の経緯や監督として目指すべきチーム像に触れられています。
選手引退後すぐに監督に就任したわけですが何を思ってそのオファーを引き受けたのか、監督就任時の目標として本書で繰り返し用いられる「マリーンズ黄金期到来」、そしてマリーンズの代名詞となっている「下剋上」をなくしたいなど井口監督のビジョンついて書かれています。

第2章は監督とコーチについて。
監督とコーチの在り方について述べたあと、盟友の今岡ヘッドコーチ、自ら口説いた鳥越2軍監督、投手起用に関して全幅の信頼を置いている吉井コーチとの関係性に触れていました。
当たり前ですがどれほど監督が優秀でも一人だけですべての選手に目を配ることはできませんし、むしろ井口監督は選手の指導はコーチの仕事と割り切り直接選手を指導をすることはありません。
この関係性は一ファンである私の目線でもしっかり保たれているように見えますし、優秀なコーチ陣が思う存分力を発揮できる環境で頼もしく思います。

第3章は選手起用について。
この章で井口監督はチームが強くなる過程でレギュラー固定や打順固定は必要と述べています。
私を含め起用法に偏りがあることをあまりよく思わない層が一定数いることは承知の上での起用法だそうです。
これに関してはまだ善し悪しの決着はついていないかなと思いますし、永遠の課題かなとも思います。
そして現イーグルスの鈴木大地にも触れられていました。
今となっては他球団の選手ですし本に書くのは思い切ったなと感じましたが、この3年間のマリーンズの改革の中で避けては通れない道なのでしょう。

第4章は選手育成について。
安田、藤原、佐藤都志也、和田、佐々木朗希の育成について書かれています。
個人的に一番そうだったのかと思ったのは和田のパートのところです。
昨年育成から支配下登録され1年間ほぼ1軍で出場した和田ですが、あの俊足を活かして主な起用法は代走でした。
そんな和田がプロ初のスタメン出場を飾ったのは8月のファイターズ戦、プロ初ヒットを放つなど3安打3盗塁と大活躍した試合です。
私は「お、今日は和田がスタメンだ。たまには若手を使うのもいいよね」くらいにしか考えていませんでしたが、本書で井口監督はあのスタメン起用はファイターズの先発がクイックの遅いバーヘーゲンであり、和田の脚なら出塁さえすれば盗塁を決める可能性が高いだろうと考えての起用だったと述べています。
ここを読んでなるほどそうだったのかと思いましたし、スタメン起用結果は上述した通り。
もちろん井口監督の思惑に100点満点の回答をした和田が素晴らしいのは言うまでもありませんが、1軍での実績が不足している和田に成功体験を与えようという起用法はさすがだなと思いました。

藤原の名前に誤植があったりと残念なところもありましたが、概ね面白い本だったと思います。
わたしたちの手元に届く井口監督の発言はメディアを介したものが多いため、当たり前ですがその真意をすべて知ることは難しいのだなと感じました。
この3年間いいことも悪いこともありましたが、本書で書かれている井口監督の考えや方針は一貫してこの3年間戦ってきたと思います。
これが正解かどうかの判断は優勝できるかどうかとも言えますので、チームの成績がどうなっていくか見守りましょう。
しかしながら先日発売された山室元球団社長の本も併せて考えると着実にいい方向にマリーンズは変わってきていると思います。
そんなチームの転換期を見守れるのもプロ野球を応援する醍醐味なのかなと思いました。

もう下剋上とは言わせない ~勝利へ導くチーム改革~ [ 井口 資仁 ]

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