2020年千葉ロッテマリーンズの打撃成績を振り返る 四球=ヒットの功罪

今シーズンの千葉ロッテマリーンズのチーム打撃成績の振り返り後編です。
前編ははこちらの記事

【2020年チーム打撃成績】

走塁は攻撃の大きなオプション

【1試合当たりの盗塁数】

井口政権初年度は積極的な走塁をスローガンに掲げていました。
その結果2018年には124個で盗塁数が飛躍的に上昇。
しかし成功率は70.5%で低く、盗塁だけで年間52個アウトになっています。
正直下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる状態。
ホームランが少ないチームだったので、盗塁で何とか得点圏にという考えだったのでしょう。
ラグーンができた2019年は75個で71.4%、2020年は87個で74.4%と盗塁数が減り、成功率はやや改善。
ちなみに今季1位はホークスは99個で成功率は76.2%でまだ差があります。(周東が50個)

今シーズンはマリーンズのスピードスターの称号が荻野から和田に移りました。
和田は今季23盗塁でリーグ3位。
出場機会がほぼ代走なことを考えると非常に優秀でしょう。
和田のインパクトが強すぎたとはいえ、35歳となった荻野も19盗塁でまだまだ健在。
この2人には来シーズンも期待したいです。

なにより盗塁以外でも積極的に次の塁を狙う姿勢はチーム全体に浸透してきたと感じます。
個人的な印象ですが3塁の大塚コーチの判断が年々良くなっているような気がして、本塁での走塁死が減っているのではないかと感じています。
まあマーティンの存在で捕殺が多く、相対的にマリーンズの走塁がよく見えているだけの可能性はありますが。

とにかく走塁は攻撃面で大きなオプションになるので、来季も積極的な走塁を見せてもらいたいです。

四球は重要だけど、四球=ヒットではない

【1試合当たりの盗塁数】

井口監督はよく四球をヒットと考えるとの発言をします。
2018年から1試合当たりの四球は右肩上がりで増加しています。
今季は断トツでトップ。
打率はリーグ最下位ですが、出塁率は.329でリーグ3位とそこそこの数字で、出塁率だけなら優勝したホークスを上回っています。
四球を取る姿勢はチームに浸透していることが伺えます。

しかし今年の拙攻をみれば四球 ≠ ヒットは明白でしょう。
確かに四球を選ぶという行為は相手投手の球数が多くなる、守備のリズムが悪くなるなど、戦略上非常に有用であることは間違いないです。

問題は四球を狙って結果として四球なのか、ヒットを狙って結果的に四球なのか。
同じ結果でもその過程が重要です。
今年のマリーンズは明らかな四球狙いの打席が多かったです。

象徴的なのは安田でしょう。

印象深いのは10月1日のファイターズ戦、1点を追う9回二死満塁での宮西との対戦。
3-2からアウトローのストレートに手が出ず見逃し三振。
この打席は2ストライクに追い込まれるまでスイングをしませんでした。
たしかにこの場面押し出しの四球でも同点に追いつける場面でありますが、あまりにも四球を狙いすぎだったように感じます。

この試合以外にも今シーズン2-0や3-0の投手がストライクを取りに来るカウントで、甘いボールを見逃す場面を今シーズン数多く見ました。
そしてカウントが深くなり、結果難しいボールを打って凡退というパターンを何度見たことか…。
甘いボールを確実にとらえるというのは簡単なことではないですが、安田が今後球界を代表する打者を目指すのであれば、投手がストライクを取りに来るカウントでスイングしていくことは必要でしょう。

そして安田以外にも今シーズンは消極的な打席が目立ちました。
首脳陣も選手も「ヒットは出ていないが四球を選べている」というのを言い訳にしている節があります。

このマインドを改めない限り、今季終盤の貧打地獄を来季も見ることになるかもしれません。

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